『ユダヤ人の寓話』
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世の中が真っ暗で、いやなことが多すぎる昨今ですから、少しおもしろい話をしましょう。 ユダヤ人というと、中近東に昔から住んでいる人種でありながら、実に永い間、国家を持てなかった。迫害を受けながらジプシーのように、エジプトからヨーロッパの北端まで、放浪を続けた。 ヒットラーのユダヤ人迫害は、「アウシュビッツ」として、よく知られている。今でこそイスラエルという国家を持ち、アメリカを始め、世界経済の中枢を占めているといっても過言ではないが、ユダヤ人は村を追われ、財産を奪われ、家族を殺されようと、なぜ立ち直ることができたのか。 むかしむかし、王様の逆鱗に触れて、死刑を言い渡された男がいた。 『王様、私に王様の馬をお預け下さい。 そうすれば一年の間に必ず天を駆ける馬に仕立ててみせます。 できなかったら死刑にして下さい』 という。 王様は、どうせウソだろうと思ったが、今殺しても一年後に殺しても変わらないと考え、許したと言う。 それを聴いた囚人仲間は、『馬鹿だな、なんであんなウソを言うんだ?』と詰め寄ると、男は平然として言う。 『ウソじゃないさ、一生懸命やるさ。 だけど、一年の間にはいろんなことが起こるかもしれない。 調教中の馬が死ぬかもしれない。そうすれば別の馬を所望すれば、あと1年生きられるさ。 あるいは、王様が死ぬかもしれない。 いや、病気で自分が死ぬかもしれない。 ほんとうに馬が天を駆けるようになるかも知れない。 可能性はいくらでもあるさ!』 と、うそぶいたという。 |
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ある日、三匹のカエルがどういう訳か、大きな牛乳の桶の中に落ちてしまった。 一匹目のカエルは後向きの性格で、 こんな大きな桶でミルクも深いし、もがいても桶からはい出ることは出来ないだろう。 と、すぐあきらめてしまった。 その上、何をやってもうまく行かなかった過去を思い出して、どうしようもないとブクブク沈んで行った。 二匹目は、運命を信じるカエルだった。 神のおぼしめしで、こうなったのだから死ぬか生きるかも神が決めること と何もせず、これもブクブクブク… 三匹目のカエルは、大変なところに投げられたと思ったが 息が続く以上、ガンバロー と、一生懸命足でもがきつづけた。 すると、足許が少し硬くなってきた。 ミルクを足でかき回すものだから、バターができはじめたのだ! カエルはそれを足場にしてピョンと桶の外へ飛び出して助かったという。 |
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ユダヤ人は心底から前向きなのである。絶対にあきらめないのである! |